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死唄
あぁ、疲れたなぁ。
誰かに言った。
誰も聞いてはいないけど。
休みがほしいよ。
何の休みがほしいのか、
僕にはわからないけれど。
眼を閉じた。
黒い雫が一滴。
からっぽの心が
ひび割れて、崩れてゆく。
僕が壊れた。
それが死ならば
壊れないでいるよ。
君の名前を叫んでるよ。
僕が壊れたその時に
君の光を忘れぬように。
あぁ、笑うんだろ?
誰かが言った。
僕の中のその誰かは
僕を蝕んでいく。
誰が何が僕なのか
誰にもわからないけれど
眼を閉じて
唄った世界も
いつかの心が
踏み付けて、壊してゆく。
僕が壊れた。
それが死ならば
壊れないでいるよ。
君の名前を叫んでるよ。
僕が壊れたその時に
君の光を忘れぬように。
死にたいなぁ。
そんなことを思う日。
その日を超えたその先に
僕はきっといるんだよ。
何かが足りないその日々を
灰色の筆が塗ってゆく。
そんな死んだ僕の瞳を
君が色を付けるんだ。
君と色を付けるんだ。
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