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「…?どういうこった?」
「聖水で、できているんですよ。だから銀の弾丸も、火…浄火も効かないんだ」
「思い出したぜ…そうだ、前はあんまり簡単に倒したからすっかり忘れちまってたよ。前は沸騰した聖水の釜にぶち込んでやったんだ。浄化し、魂のないそれはただの水と水蒸気になった。そうだったな?」
フィリップがこくりと頷く。
「それじゃああれか?そこにいるのは品種改良した新しいプッシーちゃんかい?ネクロフィリアの変態野郎?」
親玉に出てこられたら作戦もくそもない。レオはひそかに苦笑した。
しかし幾ばくかの時間稼ぎに、一触即発の挑発を続けるしかない。
だが横を見ると、フィリップは失意で顔を真っ青にしていた。
「でも…でもそうしたら今度はどうやって倒したらいいんだ。聖なる者は聖なる力で倒せない」
「祈りだ」
しっかりしろとレオがフィリップに一喝しようとした時だった。
また新たな男の声。
「祈りに勝る悪魔祓いなどない」
黒魔術師と同じく黒衣だが、スータンを身につけた姿。神父だ。
「お前は魔導によって生み出されたもの。聖なる体を持っていようが、魔導はすべて悪魔に向かうものだ。魔導により作られし者、汚れた者よ、神の御名において滅せよ」
途端、フリーザーが悲鳴のような音を発した。アイバーンのマントから抜け出した氷の体は一気に蒸発して天井に昇る。
そして次の瞬間には液化して、びしゃりと下に打ちつけられてびしゃりと下に打ちつけられて絨毯を濡らすだけになった。
「ちょろいな。何手間取ってんの、おまえら」
「クリフ!」
フィリップが弾かれたように顔を上げた。
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