Eye for eye

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「―――――何死にそうな顔、してるんですか」 後ろから聞こえた、呆れたような声音。 一瞬ビクリとした後、恐る恐る、振り返った。 そこには、気怠げに私を見つめる、京くんの瞳。 プレイ中は強い光を帯びたそれは、プレイが終わった瞬間、途端に眠そうな、気の抜けた色になる。 救いだったのは、決して嫌そうな色は浮かんでいなかったことだ。 それにホッと息を吐きながら、苦笑を浮かべた。 「‥‥何、今日早いんだね」 「俺もいっつも居残りしてるわけじゃないですから、」 興味なさそうに口にしながら、さっさと前に歩んでいく。 慌ててその大きな背中に向かって行き、小走りで横に並んだ。 ちらりと横を歩く私を見て、また視線を前に向ける。 その時、彼はポツリと零した。 「‥‥で?」 「、え?」 「何で、んな酷い顔さらして歩いてるんすか、って聞いたんですけど」 「‥‥あ‥‥」 無意識に避けた、問の答え。 それが自分であることに、彼は気付いているんだろうか? 少なくとも、私からそれを言おうとは、思ってもみなかったんだけど。 口ごもる私を、京くんはいつも通り、興味なさげに見つめて。 ‥‥そして、ほんの少し意地の悪い笑みを、口元に浮かべた。
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