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結局チャラ男を相手にしていたら宿題をしていない上に提出時間を過ぎています。
チャラ男は同学年だったから、気絶している間に彼の提出ノートを破いて我が物にすれば良いでしょう。え?冗談ですよ。
さすがに今の私が普段以上に機嫌が悪いのには理由がある訳でして。
そのモヤモヤを胸に抱えたままSHRに突入していました。ここ数日こんな状態が続いていて、授業中も先生の戯れ言など耳に届きません。
私はただ、状況を打破する方法は──と考えているだけなのですが。
「ん、どうしたぁ安井、難しい顔してぇ」
「先生、塞翁が馬って言葉知ってますよね。つまりはそういうことです」
「何するつもりだお前……」
二十歳で結婚して私達と同い年の息子がいるからってなんだっていうんだ!自慢すな!
「そこでお前らぁ、大多数には幸運だろうが今日転校生が来たぞぉ」
……今日は朝から雨が降り続いています。
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