一章 襲来の夢

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  ………昏き混沌の底。 何も見えない、見出だせない漆黒の常闇。 そこからの目醒めは、幸か不幸か。 ただ、どんなに抗おうとも、その目醒めを止めることは相成らない。 故にこそ、彼は目醒めた。 灰色の世界で。 歪んだ思念の元に。 陰謀と画策、そしてある者の願いの為に。 ある者は待ち望み、またある者は阻止せんとした目醒めが、今ここに。 夢幻を理とする、陰の世界に、彼は目醒めた。
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