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………昏き混沌の底。
何も見えない、見出だせない漆黒の常闇。
そこからの目醒めは、幸か不幸か。
ただ、どんなに抗おうとも、その目醒めを止めることは相成らない。
故にこそ、彼は目醒めた。
灰色の世界で。
歪んだ思念の元に。
陰謀と画策、そしてある者の願いの為に。
ある者は待ち望み、またある者は阻止せんとした目醒めが、今ここに。
夢幻を理とする、陰の世界に、彼は目醒めた。
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