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「ちょっと飲みすぎたみたいです」
「いやぁ、俺もmixiやっててこんな綺麗な女の人に会うの初めてなんで、テンション上がっちゃって」
彼はさらりと嘘をつく。
だけど悪い気はしなかった。
私は恥ずかしさをごまかすためにワインを口に運びながら、初めて彼の顔をじっくり眺めた。
くっきりとした二重まぶた。
意外とまつげが長いんだな。
私とどっちが長いのかななんて考えていると、不思議そうにこちらを見つめる彼と目が合ってしまった。
びっくりしてグラスを持った右手が揺れ、ワインをこぼしそうになった。
彼はそれを見て一瞬驚いた顔をしたがすぐ笑顔になって、
「この後一緒に公園で散歩しませんか?」と提案してきた。
夜の散歩。
そういえば、このキーワードも日記によく出てきたっけ。
そんなことを考えながら、私は小さく頷いた。
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