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「イヤイヤイヤ……左之助さんはねぇ~っ?四六時中、頭ん中で“いやらしいぃ~”妄想ばっかり浮かべてるから、余計にそう感じるんですよっ
残念ながら……俺には無いんですっ!!あなたみたいな
『やましい気持ち』は、
“これっぽっち”もっ……!!
なんせ、純粋無垢な平ちゃんですからねぇ~ん」
「ハンッ!!自覚ねぇのが尚更
頂けねぇ~んだよっ……お前の場合っ!!
このっ、ど助平助(スケベエスケ)がっ!!」
ギャイギャイ、ギャイギャイ
人の真ん前でどちらも折れない言い争いは続く
なんかもう疲れる……それが本音。
こうもクセの強い輩が集まりに集まってちゃぁ~私じゃなくても、現実から目を背けたくなるでしょ……?
私はゆっくりと今、見えているものを遮断するかのように目を閉じた
早く家に帰りたいなぁ……
夕飯なんだろっ?
何?ママン特製ビーフシチュー
やったぁ~!!大好きぃ~
思いが先走り過ぎて、頭の中は最早大妄想大会
美味しいご飯を頬張り、温かなお風呂で至福の瞬間―――
想像上の我が家はいつもと変わらない幸せな時が流れていた
ほぇ~……思わずリアルに想像し過ぎて、口をだらしなく開いた私はトロットロのお肉を味わう寸前で現実に引き戻された
丁度スプーンが唇を超えようとしたその時、いがみ合っていた二人が不意に振り返り、私に向かって叫んだのだ
「「どっちが正しいと思う!!?」」
―――――ってかっ……
そんなん知らねぇ~よっ――!!
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