新たな敵

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―ドゥルン…ゴゴゴ…―― フェンリルの怒号が 鳴り響く クラウドは また 風を切っていく ティファの待つ、セブンスヘブンへ。 セブンスヘブンは、ティファが切り盛りしている酒場である。 ここにはティファの他に、マリンとデンゼルが住んでいる。 マリンは6歳の少女。 デンゼルは8歳の少年である。 しかし、二人は今バレットの所で夏休みを過ごしている。 久しぶりにクラウドの休暇と聞いて張り切るティファ。 ティファは店を片付けだした。 そして、暫くすると店の扉がノックされた。 ―トントン…――"クラウド…??…早すぎるか…" 「はぁい…」 ティファはトテトテと扉に近付いていく。 ―バンッ―― ティファが扉のノブに手を掛けたそのとき、扉は反対側から勢いよく開かれた。 「Σっ!?なんなの!?貴方達っ…」 ティファは強引に店に入ってくる男達をキッと睨んだ。 「…ティファ・ロックハートだな??」 一番前に立っている男がティファを見据えて言い放つ。 「………」 ティファは何も言わずに尚も男を睨みつけたまま。 「ふっ…まぁわかっていることだ…」 男は小さく笑うとゆっくりとティファに近付きながら話し始める。 「私の名はヴィエシス…『神羅精鋭兵士開発部』の統括をしています。」 「神羅の方が何の用で…Σ…」 ティファがヴィエシスに返しているとき、ティファの後ろに回り込んでいた兵士にスタンガンを向けられた。 「…何をΣっ……」 そして次の瞬間にはスタンガンはティファの首に突き付けられていた。 「暫く眠っていろ…さぁ…運べ…」 ヴィエシスが数人の兵士に言えば兵士達は車へとティファを運んだ。 "クラウド…" 薄れ行く意識の中、ティファは頭の中でクラウドの名を呼んだ。
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