思い出のマーボーカレー

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「…え?」 チェスターさえも驚く、突然の涙。 何故、涙を流したのか。 それはきっと… 「おーい!チェスター!」 アーチェが走ってくる。 「どうだった?美味かった!?」 チェスターは少し考え、うなずいた。 「あぁ…久しぶりのアミィのマーボーカレーだよ…ありがとな…」 「へ?なぁに泣いてんのよ!」 「けっ!泣いてねぇよ!」 強がったが、涙が止まらない。 「ねぇ、チェスター」 「なんだ?」 チェスターが涙を拭いながら訊ねる。 「この戦いが終わったらさ…アミィちゃんに会いに行こうよ!」 「…あぁ!」 アーチェは機関室を大股で出ていく。 先程と同じようにチェスターはアーチェを呼び止める。 「アーチェ!」 アーチェはくるりと振り返ると、目で『何も言わなくていいよ』と語りかけてきた。 チェスターはただ、うなずく。 アーチェもうなずくと機関室を出ていった。 さっき、涙を流した理由…それはアーチェにアミィと近いものを見つけたからじゃないか、とチェスターは思う。 チェスターも機関室を出ようとして、思い出したように心の中でアミィに話しかける。 (アミィ、悪いな。この戦いを終わらせたら、絶対に帰るからな…そんときゃ、アミィのマーボーカレー、楽しみにしてるからな!) チェスターは微笑むとアーチェを追って、機関室から出ていった。 思い出のマーボーカレー            おしまい
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