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『私は…』
キリア「この声は……姫様…?」
キリアは辺りをキョロキョロしながら問う
姫『解ったなら言わなくて良いかしら?』
頭の中で響く声……
キリアはハッとして
小さな小瓶に入った
姫の心の欠片を握りしめる
これは
姫の心が割れた時に
落ちた細かい欠片を
集めて小さな小瓶に入れ
キリアは持っていたのだ。
―――
キリア「姫……」
しばらくの沈黙が流れ
姫が口をひらく
姫『キリア…私は生きているわ?…だから泣かないで。
私の心を早く………
悪しき者に渡る前に…』
キリア「悪しき者…?」
姫『ヴィオルの他にも
闇の雫と光の雫を狙っている者が
沢山いるわ……
実は私は
その宝石の力を引き出す鍵となる存在
……私の心が1つになり
悪しき者に渡ったら
この世界は滅びてしまう
だから…ミアと協力して私の………心を……』
キリア「姫?……姫っ」
キリアは必死に呼びかけるが、
もう姫の声は聞こえなくなり、
暫くの静寂の後
キリア「……姫…必ず姫の心を取り戻してみせます」
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