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長男がマイクで挨拶をする。
その言葉は、私の耳には残らなかった。
お棺が霊柩車につまれた。
いよいよ火葬場に向かうのだ。
霊柩車が発車した。
遺族は車にのり、その後を
ついていく。
火葬場でもう一度ど焼香をし、遂にお棺が火葬される時間となってしまった。
お棺が小さな場所にすいこまれ泣き声がまた大きくなる中その扉がしまった。
次に出てきたときはもう既に骨になっている。
みんなが待合室に歩いていく。
待っている間私はみんなのそばへ行くでもなく、一人で座っていた。
涙は既に止まっていた。
泣けなかった。
骨はとても綺麗に残っていた。
長い木のはしで骨壺に骨が詰められていく。
私に回ってきたのはやっぱり最後の方だった。
当然といえば当然なのである。
私は、おばあちゃんと血が繋がっていないのだから。
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