Prologue

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「人は皆誰もが欲望を胸に宿して生きている。それはこの私も例外ではないことは認めよう。  だがその汚さは個人によって異なっている。  例を出すなら、オマエがあの時星を救いたいと思った欲望は美しい、人間にとって必要となるものだった。  しかし、オマエが此処へ辿り着くまでの間戦ってきた者たちはどうだ?  皆自己の欲望を満たす為だけに世界を、オマエたちを巻き添えにしていた。  まさか、それまで美しいと言えるのか。それまで必要だと確信を持って言えるのか。  ……そんな訳がない。だからこそ私は、私の最後の力をもって世界を浄化する。  前者のような欲望だけを抱き、後者のような欲望だけを棄てた世界を。  だが……どうしてオマエは私を止めようとする?  オマエも私の気持ちが解るはずだ、少年!  ……私に残された時間は既に限られている。支配者として、最後の勤めを果たさせてくれ!  世界の為に、この星の為に、俺が俺で在る為に!  そして──俺の大切なモノ、彼女の笑顔を最期まで守る為に!」
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