-My nihilistic impression.

3/6
60人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
 中学2年生だが、特にこれといった特徴を持っていない。  成績は平均的、体格は中の中、容姿は友人からモブキャラクターと言われる程だ。  唯一ある特徴としては、ボサボサの寝癖がついた所謂カラス頭、そしてその光を失った虚ろな瞳だけだろう。  特徴がないという特徴と、強引に言ってしまうことも出来なくはないが。 (……ああ、もう給食か)  腹の虫の音と眠気を抑えながら、授業を聞いて……聞き流していた疾は、聴き慣れたウェストミンスターの鐘でそれらを完全に振り切った。  吊り目で黒眼鏡を掛けている学級委員の号令に合わせて起立し、姿勢を正し、礼をしてから中くらいの声で挨拶をする。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!