それは突然、薮から棒に

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さて次の日、私は早速課長とシャプトンくんに電話し、事情を話して欠勤する旨を伝えた。 大体、昨日妻が件の場所に電話で問い合わせた時、奴らは詳しい話をするから伺うと言いながら時間を指定させなかったと言うではないか。 仕事の都合がありますので何時に伺えるかは分かりません。 そちらに伺える時間ができましたら伺いますので。 などと、住民をバカにするにもほどがある! おかげで、午前出勤も午後出勤もままならない。 市役所への電話を切り、イライラしながら煙草を吹かしていたら、子ども達が怪訝そうな目をして私を見、学校へと出かけていった。 そうそう。 君達は勉学に励みたまえ。 「あなた、私これから11時までパートに出かけますから、もしあの方達がいらっしゃったら、こちらにお茶とお茶菓子作ってありますからお出しして」 妻はそう言って、エプロンを手際よくたたむと颯爽と出かけていった。 ご苦労様です。 .
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