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嫌々ながらも、どちらにせよリビングには行かなければならないため、
俺はいまだに真っ黒な煙が扉の隙間から漏れ出しているリビングへの取っ手を握る。
ぐっ…と、扉を押して、中途半端に開いた隙間からリビングの様子を見ていると、ガスンッ なんていう破壊音と勢いよく閉まる扉。
……入ってくるなってか?
すぐ後にガチャンっなんていう食器の悲痛な叫び声が聞こえたから、
恐らく食器が扉に衝突してその勢いで扉が閉まったのだろう、俺の経験上の推測だが。
「リビングに鞄とか置きっぱなしなのになぁ……はぁ…」
今リビングで大暴れ 料理をしているのは、俺の愛する妹の 彼方 優愛 (カナタ ユウア)だが、
どうやら14年前に地獄に落とされてから性格が破滅してしまったらしい、あ、コイツいま14歳です。
まぁようするに、この世に生を受けてから性格が俺に対してだけ絶賛崩壊中って、あれ?何でだろ、視界がぼやけてくるや。
ついでに、朝早くから俺をたたき起こしに来るのもコイツである。
なんだかんだリビングに入れずじまいで終わった俺は、とりあえず暑いので壁に寄りかかりながら制服の袖を捲った。
すると、たすんったすんっと間の抜けた音をたてながら誰かが二階から降りてきた。
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