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裕「相変わらずつれないな」
そうは言うものの、
篠原は別段気にした風もなく、話しを続ける。
裕「そういえば、今日だろ?新しいルームメイトが来るの」
そう問い掛けて、チラッと龍崎の顔を見てみるも、相変わらずの仏頂面。
裕「前のは、あっとゆー間に消えたもんねー。あんまり虐めちゃだめだよ?」
恐ろしい会話だが、あくまで笑顔で交わされていた。
裕「かわいこちゃんだったら紹介してねー」
そんな篠原の一方的な会話が続き、
やっと寮に着いたのは、太陽も消え、月が頭上に来た時だった。
裕「んじゃーねー」
ひらひらと手をふる篠原。
それに対し
海「あぁ」
と、やっと開いた口からは、なんとも短い返事だけ。
せっかくの1人部屋が。
まぁ、いいか。
どうせすぐに居なくなる。
そんなことを考えながら、龍崎は自分の部屋のドアを開けた。
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