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『今日から入寮する予定の神崎です』
「少々お待ち下さい」
そう言われたが、少しも待つこともなく、すぐに門は開かれた。
さっきのどでかい門ではなく、インターホンの横の普通サイズのドアだが。
そのドアをくぐると目の前には1人の男性が立っていた。
「初めましてー。担任になる相葉だ。よろしくなー」
『よろしくお願いします..』
さっきの門番の声とは違い、少しやる気のないような話し方をする。
容姿はまるでホストのようだ。
相「寮はこっちー。迷子になんなよ」
そう言いながら俺の頭をポンッと叩くと、踵を返して歩き出した。
少し歩くと、綺麗な寮が目に入った。
『ぅわーー、すっげーなっ!』
そう言いながら目を輝かす。
相「クスッ。部屋は2人で1つだ。お前の同室者は...」
少し間があいた後、
「忘れちゃったー。まぁ、行ったらわかるから。後は寮監にでも聞け。じゃあな」
と、なんとも無責任な事を言って立ち去って行った。
かと思うと、急に立ち止まって振り向いた。
『どうかしたんっすか?』
俺が問い掛けると、物凄く奇妙な答えが返ってきた。
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