File.2

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「周防さんのことですよ。 周防さんの名前、武文ですから。」 「ああ、だからバカ文。」 因幡の直属の上司であり、ニヒルな笑みが似合うオールバックの刑事が、甲斐の頭に浮かんだ。 「今度から、周防さんにここに来てもらいましょうか?」 「な、何言ってるの、甲斐クン! あんなうすらトンカチ、来たところでいい迷惑よっ!」 そう言いながら、動揺してコーヒーを少々机に零した西郷に、甲斐は直観した。 (この人、ツンデレだ…。)
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