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「周防さんのことですよ。
周防さんの名前、武文ですから。」
「ああ、だからバカ文。」
因幡の直属の上司であり、ニヒルな笑みが似合うオールバックの刑事が、甲斐の頭に浮かんだ。
「今度から、周防さんにここに来てもらいましょうか?」
「な、何言ってるの、甲斐クン!
あんなうすらトンカチ、来たところでいい迷惑よっ!」
そう言いながら、動揺してコーヒーを少々机に零した西郷に、甲斐は直観した。
(この人、ツンデレだ…。)
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