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「血液から麻薬が検出されてるわ。
被害者は相当な麻薬中毒者ね。
あと…。」
「あと?」
甲斐が聞き返した。
「この死体、乱雑に傷つけられているように見えるけど、実は急所を切って、大出血を起こさせてるの。
こんなことができるのは、身体的急所を知っている人間ね。」
やくざには、戦闘員と呼ばれる、格闘に優れた人物が山ほどいる。
「やっぱり、やくざの抗争に巻き込まれたのか?」
「可能性は高いですね。」
そう言いながら、因幡は解剖結果を袋にしまった。
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