夏の始め

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夏休みが始まって一週間が経った。 部活も引退したし、卒業後は就職する予定の私は特に勉強する事も無く、ダラダラと毎日を過ごしていた。 …二週間に一回ぐらいは学校に行って、求人票確認しとかなきゃかな~ 等思っていると、鼓からメールが来た。 『暇してるんじゃないか? 俺明日は夕方からバイトだけど昼間は時間あるから、俺の家で勉強しないか? 俺はテスト勉強で、紗智は夏休みの宿題な。どうせまだしてないんだろ?』 最後の一言は余計だけど…本当の事だから反論出来ない。 何か私の事、全て読まれてる気さえするよ。 そう思いつつも会える事は嬉しいので、私は直ぐにメールを返した。 『わかりました。明日行くね! でも鼓の家知らないんだけど、どうしたらいいかな?』 『高校まで来てくれたら迎えに行くよ。そっから直ぐだから。時間は何時でもいいぞ』 『わかった。じゃあバスの時間調べてから、またメールするね!』 勉強が目的とはいえ、久し振りに鼓とゆっくり会える~! 私は今にも飛んでいきそうなぐらい浮かれまくっていた。  
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