不安の先に待ち受ける物

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しばらくして、彼女の家に到着した。このドアを開けるとまずい感じがしながらも、家のベルを鳴らした。中にいる筈の彼女の返事がない。鍵が開いていたので、ゆっくりとドアを開いた。 私は彼女に対して、声をかけた。 「おーい、いるの?大丈夫?」 声が返って来ない。もしかして、彼女はこの家にはいないのか。そんな不安が私にはよぎった。 返事がないので、前に入った事のある彼女の部屋の方へと進んでいった。私が来ると言ってあったのに、いない筈はないと私は彼女の部屋を開けた。 すると、驚くべき光景を私は目にした。なんと彼女の顔がぼこぼこなのだった。 彼女は悲しそうな顔をしており、また凄く痛々しい表情をしていた。今にも朽ち果てそうな顔である。 私は彼女の顔を目にして、自分の不安が的中した事と彼女の悲惨さにしばらく何も言えなかった。
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