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雨に濡れたあなたの髪が
哀しげに揺れる夏の日
走りさろうとするその手を
俺は強く握った
触れられない過去が在るから
二人の距離は一定を保ち
近くも遠くもない曖昧な
複雑な感情に日々惑わされる
どんなに近くにいても
届かない想いこの胸に隠し
雨が止むのをただ俺は
待ち続けるだけ
そう俺が望むのは
あなたの笑顔だけ
晴れ渡る日の笑い声だけ
雨が止んだら
足元にできた小さな水溜りに
二人の笑顔を映し出そう
どんなに辛い事だって
俺が必ず
忘れさせてみせるから
雨に濡れる名も無き花
囁き合ったあの日の午後
びしょ濡れで踊る二人の姿が
はかなく揺れてた
伝えられない想いが在るから
二人の心は不安定なまま
押す事も引く事も出来ない
微妙なやりとりに日々悩まされる
どんなに笑い合っていても
胸に人知れず冷たさ宿し
雨が止むのをただあなたは
待ち続けるだけ
そうあなたが望むのは
俺からの言葉だけ
雨音打ち消すただ一言だけ
雨が止んだら
空を見上げて七色に輝く橋を
二人で探しだそう
どんなに哀しい時だって
俺は必ず
隣にいるはずだから
雨に濡れた世界の果てで
誰かが今哀しみに暮れる
哀しみに濡れた街の片隅で
誰かが静かに雨と踊り続ける
雨に濡れた繊細なガラス玉
まるで二人の心を映している様
訳もなく涙が込み上げ
降りしきる雨に顔を濡らした
叶うはずのない夢が在るから
二人の未来は交わる事もなく
引き返す事も
振り向く事も出来きず
遠い記憶に日々流される
やがてどんなに走り回っても
取り戻せない大切なものを知り
雨が止んだ日を
二人は想い続けるだけ
そう二人が望むのは
その瞬間だけ
笑い声に満たされたその一瞬だけ
雨が止んだら
傘をたたんでどこまでも続く
雨上がりの空を見上げよう
どんなに離れていたって
俺はずっと
あなたを想い続けているから
だから
雨が止んだら
またいつか手をつないで
ここから歩き出そう
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