霧のかかった未来の為に

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冷たい夜空の下 流した涙の理由を問われても 答えられるはずもなく 静寂が奏でるウタに 心と体を震わせていた... ただでさえ足場の悪い この世界で 僕等は真っ直ぐ 歩いていけるのだろうか 何度もつまずいて 転んで 道を踏み外して それでも 目指す場所にたどり着く事が できるのだろうか 口走る罪深き言葉が 見覚えの無い傷をつけていく 偽善と呼ばれた言葉達が 途方に暮れ 彷徨い続けていく... 何の道しるべも無い 人生の岐路で 僕等は何の迷いも無く 正しい道を選べるのだろうか 何度も間違え 行き詰って 遠回りばかりして それでも 諦めず歩みを 止めてしまわないのだろうか 声を出して 手を伸ばして すぐに届く様なものなら 誰もが簡単に 未来を手にする事だろう... 僕等は日々 一歩ずつでも 前に歩み続けている それはどんなに 小さな一歩であっても 変化していく未来に 近づいていく 手にする事が難しければ 難しいほどに 僕等の未来に対する価値は 変わっていくのだから... 今歩み出した道は楽なものでは ないのかもしれない だけどその先に 望むものがあるのなら 歩いて歩いて 歩き続けて行こう 霧のかかった 僕等の未来の為に...    
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