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ニュースで流れる異国の話
食べる物も住む場所も失い
途方に暮れる子供達
その手にありあまる
夢を抱き続け
簡単には叶わない
そうわかっていながら
足を止めずに
つまづくのは当たり前
壁にだって何度もぶつかって
それでも命の輝きを失わずに
ひたむきに生きていた
涙が出て 胸が苦しくなって
そんな彼等の姿に
心動かされた
自分に何が出来るかなんて
わからない
だけど ただ
彼等の姿をずっと
忘れたくないと思った
祖父に昔聞かされた話
戦争で生き別れた兄妹
互いの生死もわからずに
探し歩き続けた瓦礫の山
幼い手は泥と血に汚れ
泣きながら叫びながら
同じ空の下で再会を願う
そんな悲惨な時代に生を受け
それでもたった一人の
肉親の為
力強く生きていた
言葉がつまり 拳を強く握り
そんな兄妹の話に
心振るわせた
自分が生きてる時代には
そんな事
滅多にあるわけじゃない
けれど ただ
彼等の想いを痛々しいほどに
感じる事が出来た
友人の元に訪れた奇跡
抱き上げた腕の中で
天使が微笑む
いつも泣いてばかりだった
彼女
けどそれが
別人の様に変わっていた
誰よりも強く
生まれたばかりの
我が子を守る為に
これから君の笑顔に
私は何度も救われる...
それを知っているから
友人は誰よりも
優しい笑顔を見せる
これから先
きっとどんな時も...
顔がほころんで
胸の奥が温かくなって
そんな二人の姿を
目に焼き付けていた
いつか自分にも子供ができ
幸せを感じるのだろう
だから ただ
彼等の生まれる世界が
少しでも平和であるように
願った
人が時々感じる優しい気持ち
それは一瞬のもの
なのかも知れない
でも一瞬であったとしても
人は優しくなれるのだから
この世界は
みんなが思っているよりも
ずっとたくさんの
優しさに包まれているのかも
しれない...
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