WILBUR&MEER OLD DAYS STORY

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重い一撃。ウィルバーの胸にネズミの体当たりが入った。よろめく、ウィルバー。その右頬に爪をかすめて、ネズミはミーアへと跳んだ。 「あっ……」 気付いた時には遅かった。魔法の準備をしていたミーアは、完全に不意をつかれてお腹に体当たりを受け、続けて爪と牙からの連撃に傷が増えていく。 「ミーア!」 ネズミに向けて剣を振るウィルバー。ネズミは簡単にそれをかわし、少し離れた地面で静止する。 「ふん、なめるなよ?」 と、ネズミにギラリと視線を向けるミーア。その手のトーチの炎が、急激に勢いを増す。 「ファイア……ボルト!」 トーチの炎から出現するやいなや、ネズミに向かって伸びる炎の槍。ネズミはよけようとするも、その暇なしに槍が到達し、黒く焼け焦げた。
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