一人の少年の勇気

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そんなある日。初めて見るやつが、メリルと会話していた。数人のメリルファンが、それを見守る。しばらくして、会話を終えたメリルが席を立つと、メリルファンがそいつを取り囲んだ。俺は少し出遅れて、その後ろから覗き込む。 「お前、どうやってあいつに取り入ったんだ?」 一人が、訊く。そしたらそいつは、何のことかと聞き返してきた。訊いたやつが説明してやると、なるほどといった顔をしている。本当に何も知らないようだ。この様子では、メリルさんに話しかける手がかりなどもらえそうにない。 何かないか。俺の頭はそのことでいっぱいだ。
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