一人の少年の勇気

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探す。捜す。探す。 ようやく見つけた場所は、食堂だった。すでに数人のメリルファンがいる。 「よおセリム、お前もあの話聞いたか?」 「ああ聞いた、ウィルバーめ、抜け駆けとは許せんやつだ。でも今はそれより」 「俺達自身がどうするか、だな」 食堂の隅で相談する俺達。そうしている間にも次々とミーアに話を聞いた奴が現れる。と、その時。メリルが肉団子スープを食べ終えて立ち上がった。ダメだ!このまま行かせてしまったら……! 勇気。無視されることの悲しさを覚悟の上、傷つくことを覚悟の上でそれができるか。 きっと、勇気ある人を嫌いな人はいないはずだ!俺は、叫んだ。 「メリルさん!」 食堂中に響き渡る声。食事中の人や、自分の隣にいるメリルファン。それに……メリルさんの視線が自分に集中する。もう後戻りは、できない。
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