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カランコロン。
呼び鈴が鳴る。
次の日のことだ。
ミーアがドアを開けると、ウィルバーが立っていた。
「お、ウィルバーか。どうした?」
「ミーアちゃんあの……ね?力つけるっていうの、手伝って欲しくて」
「力?そうかそうか、ウィルバー君は力を所望か!ふむ、いいだろう、あたしもちょうど暇してたところだ。その代わりに、だ」
荘厳な響きを持たせた声を真剣な顔で発するミーア。ウィルバーが顔をこわばらせ、ごくりと唾を飲む。
「あたしのことはミーア先生と呼ぶんだ。分かったかねウィルバー生徒!」
にんまりと笑い、ウィルバーの緊張した顔を指差して大笑いする。
「! はいっミーアち……先生!」
それから二人はひとしきり笑い、街へと飛び出した。
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