おもふがまにまに

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
焦燥感 不安感 切迫感 喪失感 マイナスの感覚に絡まり、抜け出せないでいる 常に付き纏う死のイメージ この先の未来が見えなてこない ただの絶望感からではない バッサリと未来が切り取られているような感覚は、照明の消えた廊下のようなイメージだ そんなイメージが現実を侵す時もある だが、これは警告に感じる あの暗く汚れた風呂場の密室で 上から大量の水が流れ込んできて 暴れもがいて溺れた、あの夢の感覚 あの夢の感覚に近い気配が、日々の生活から消えてくれない 唯一の自衛手段である忘却が通用しない 助けは、こない 誰も、いない 世界には、ただ一人 今年になって半年過ぎたが、残り半年も失うだけの半年になるのだろう 奪われぬよう 無くさぬよう 抱え込もうとし 執着することで 余計に駄目にしている 執着、故の死のイメージか 死のイメージ、故の焦燥感か 焦燥感、故の喪失なのか 喪失、故の執着なのか 悪循環なのだろう だが忘却もできず、振り払うこともできず 逃げ出すことも、叩き潰すこともできない だから、身を固くし、思考を閉ざし、刻が過ぎ去るまで耐えるしかないのか 希望はない しかし絶望はしてない 諦めている、だけかもしれない ただ寂しさだけは埋められない 世界には自分独りだから それだけは、諦めている
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!