錬金術師の卵

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一通り説明を終えると、リリーは腕を下ろした。 「と、まあこんな感じかな。他に、何か聞きたい事はある?」 「いえ、大丈夫です。ありがとうございました!」 グランは軽く頭を下げてお辞儀をした。 「別にいいわよ。先輩としては当然よ。それじゃあ、あたしは行くわ」 じゃあね、と言ってリリーは出口へ歩いていった。 (リリー先輩……か) グランはリリーの出て行った扉を見つめていた。 「……次、行かないの?」 今まで何も言わなかったキャリナがいきなり口を開いた。 「ああ、ごめん。次に行こうか」 二人は出口に向かい、探検を続けた。 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△ 適当に詮索していたら、二人は生徒の寮に着いてしまった。 グランは街の中に寮を持っているから、ここに来る必要はないが……。 「確かここは、食堂とも繋がっているんだったよな」 グランが一人、呟く。 「どうせだから、何か食べていかない?」 キャリナの返事もなしに、二人は食堂に入る。
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