錬金術師の卵

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「二年生って事は、リリー先輩と一緒ですか?」 一緒、という表現も変だと思うが、マリーはしっかりと理解してくれる。 「リリーを知ってるの? あいつも先輩って呼ばれるようになったんだね~」 実際、マリーも先輩に値するのだが、自覚していないようだ。 グランも食べ終わり、食器を端に寄せる。 「ほらマリー先輩、まだ調合課題を終えてないんですから、寮に戻りましょう」 エリーは立ち上がり、マリーを引っ張る。 「えー、ちょっとくらいいいじゃん、お喋りしたって~」 マリーは駄々をこねて、再び椅子に座る。 「ダメです! いつもそうやって逃げるんですから!」 「わ、分かったわよ! 自分で歩くから……グラン、キャリナ! 良かったらあたし達の寮に遊びにきてね~!」 エリーに袖を引っ張られながら、マリーは食堂を出て行った。 「……どっちが先輩か分からないな」 グランはあんな二人を見て小さく笑う。 キャリナはデザートを食している。 「……本気で、どこに入るんだ?」 「別腹……」 キャリナは少し嬉しそうに言った。 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
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