錬金術師の卵

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「アルレビス学園……」 校門の前に佇んでいた一人の少年が呟く。 彼の名前はグラン・ツィオネーゼ。 錬金術師になるために、この学園に入学を果たした。 身長は165センチ、髪は短髪で赤みがかっている。 意志の強そうな黒い瞳は、アルレビス学園を映している。 今日は学園の入学式。 生徒達は続々と学園に入っていく。 「……よし!」 一度深呼吸し、校内に入った。 正面には中庭がある。 エンブレムと同じ、蛇と蛇がくっついている変なオブジェがある。 その奥には本校があり、更にその向こうには寮が見える。 本校の右隣には生徒課があり、保健室やら購買やら授業の受け付けやらがあったはず。 左には図書館と、地下室に続く階段がある。 右を見ると、講堂がある。 生徒はそこに向かっているようだ。 その流れに乗り、グランは講堂へと向かう。 広い講堂の中には、すでに数多くの生徒が集まっていた。 「すげぇ……世界にはこんなにも錬金術師志願者がいたのか!」 グランは驚いた。 すると、これから式が始まるのか、一人の教師がステージから声を出した。
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