錬金術師の卵

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「…………」 キャリナは無言である。 それは肯定という事でいいのか。 「さ、行こう」 グランが立ち上がり、キャリナの手を取る。 何の抵抗もなく、キャリナはグランの後ろを付いて来る。 二人は教室を後にした。 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△ 二人は学園の中を歩き回り、最初に辿り着いたのは学生課だった。 「ここは?」 グランが首を傾げる。 キャリナに聞いたつもりだったが、相変わらず反応はしてくれない。 中をキョロキョロと見回していると、突然声を掛けられる。 「あれ、君達は新入生?」 二人は後ろを振り返った。 そこには、大人びた印象を持たれる女性が立っていた。 茶髪の髪、両髪をリボンで縛り、肩の前に下げている。 身長は160……あるかないかくらいか。 茶色の瞳は、二人の姿を見据えている。 「あなたは……?」 グランがおそるおそる問う。
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