錬金術師の卵

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「あたし? あたしはリリー。この学園の二年生よ」 ニッコリ笑って答えてくれた。 「リリー先輩……ですか?」 「うん。珍しそうな顔で辺りを見てたから、ちょっと気になってね」 リリーと名乗った女子生徒は二人を交互に見る。 「で……君達は?」 自分達が名乗ってない事を思い出すと、グランは慌てて自己紹介をする。 「あ、俺グランって言います。こっちはキャリナ」 ついでにキャリナの事も勝手に紹介する。 答える気もなさそうだし。 「グラン君にキャリナちゃんね、宜しく♪ ところで、学生課のシステムは知ってる?」 ゼップル先生が説明していたと思うが、話は聞いてなかった為、グランは首を横に振った。 「そう、ならあたしが説明するわね。学生課は、主に生徒が課題を受けに来る場所よ。単位が足りなくなると、補習になる事もあるから、気を付けてね」 リリーは受け付けに立っている女性を指差す。 「彼女に言えば、課題を受ける事ができるはずよ」 リリーは女性を指す指を横に少し動かして、隣の掲示板らしき場所を指差す。 「必要単位がとれて、自由時間になれば、あそこに張り出されている仕事ができるの。アルバイト、と言えばいいのかな?」
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