第3章

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犬一匹と猫一匹。そしてわたしが、助けを求めてきた猫のトラジロウの家に向かって歩き始めたのはそれから1時間ぐらいたってからだった。すぐに出かければいいものの、ジョンの支度に手間取ってしまったのだ。「おぉ。もうちょっと待ってくれよ!外に出るからには格好よくしないとな‼」「出来るだけ早くお願いしますよ。ジョンさんいっつも時間かかるんだもん。」「おぅ、わかったわかった」わたしは会って間もない犬に対して何も思わないわけではない。しかし飯をご馳走になってしまったから………(街を歩くだけじゃん、なんでそんなにオシャレするのかなぁ?)そう思いながらもそこは黙ってて待っててやった。 歩き始めて数分、わたしは体が軽いからジョンの頭の上に乗っていた。いろんな犬を見てきたけどここまで肌触りのいい毛の持ち主はそうめったにいない。わたしがジョンの頭の毛と戯れてた時、いきなり聞き慣れない声が飛んできた!「ジョンさん、おはようございます。今日も事件ですか⁉」「おぅ、トラジロウがまたタマにやられたのよ」「そりゃあ大変だ。またなんかあったら情報仕入れますんでそんときは呼んでくだせぃ」「おぅ、頼むな」そんな会話をしている相手にびっくりさせられた。相手はジョンよりはるかに小さいカエルのモリオだった。(ジョンって以外と凄いのかも……この日ずっと一緒にいるのも悪くないな)トラジロウの家に向かう途中はそんなことだらけだった
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