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「女王様の城に着いたわよ。さ、入りましょ。」
「ほ、本当にいいのか…。な、なぁ、ロアス。」
アルオスには珍しく、緊張で声も体も震えている。
「そ、そうだよ。イリファ…。」
ロアスもアルオスに同調した。
「あなた達、男でしょ!?グダグダ言わずさっさと行きましょ!!」
イリファは怒鳴った。
「は、はいっ!」
二人はまたハモった。
「(どうしちゃったんだ?今日のイリファ、なんか変だよ、絶対に…。)」
またまた冷や汗をかきながら、ロアスは再び心の中で呟いた。
城の中は前にロアスが歩かされた時と何も変わってなかった。神秘的な空間といい、澄んだ空気。そして、
「女王様の部屋に着いたわよ。剣はここに置いてね。」
イリファに従い、ロアスもアルオスも剣を置いた。
「女王様、イリファです。入ります。」
「どうぞ。」
扉の向こう側から声がした。
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