一章 エルフの里

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「…半分だけ当たっています。確かにあなたを生かしたのは、何らかのきっかけであなたの紋章の封印が解けることを知っていたから…。しかし、イリファを同行させた理由は別にあります。」 「それは一体?」 ロアスが不思議そうに聞いた。 「ロアス、この際ですから聞いておきましょう。あなたはイリファをどう思ってますか?」 「えっ!?そ、それは…その…。」 予想外な質問にロアスは言葉を詰まらせたのと同時に顔が赤くなった。 「ふふふ。相変わらず正直ですね。イリファはあなたをどう思っているかは分かりませんが。」 女王が言った。 「と、ところで女王様、話を変えて申し訳ありませんが、この紋章はなんなのかご存知ですか?」 慌ててロアスが話題を変えた。 「…。私達エルフでも分かりません…。私も初めて見る紋章です。」 女王が答えた。 「…そうですか。」 ロアスが言った。
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