一章 エルフの里

9/12
前へ
/347ページ
次へ
イリファ達が城に向かっている頃、ロアスと女王との話はまだ続いていた。 「ロアス、あなたにこれを…。」 女王が何かを手に持っている。どうやら…。 「…兜…ですか?」 「ええ。私達エルフに伝わるものですが、あなたの額の紋章を隠すにはちょうどいいと思います…。」 「この兜の名は…?」 「“セイレンスヘルム”、言い伝えでは『聖天』を司(つかさど)るものだと…。」 早速ロアスはかぶってみた。額の紋章を覆いかくし、ぴったりだった。 「…?手に持ったときより軽い…。ありがとうございます。あれ…?この感じは…?あの…時と?」 ドサッ!またまたロアスは意識を失った。まるで最初に霊幻の森に入った時のように…。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

194人が本棚に入れています
本棚に追加