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将来なにになりたいですか? そんな質問をされたことがある。 幼かった俺は、元気溌剌と、警察官と答えた。 悪いやつを裁き、弱い者を助ける。 そんなヒーローみたいな存在になりたかった。 でも、結局はそんな夢は、荒唐無稽なものでしかなかった。 今の俺を見て、幼かった頃の俺はどう想うだろうか? こんな、ただ生きているだけの自分。 夢なんて当に諦め、怠惰に毎日を無駄にしている。 学校にも家にも居場所はなく、弱い者を助けるどころが、自分が社会的弱者になり下がっていた。 何度もこのままじゃいけない、と考えた。 でも、何をしたらいいのか、どうやったらこのデフレスパイラルから抜け出せるのか。 そんなの俺なんかには分からなくて、結局はまた同じ一日を過ごしていた。 幼かった頃からの付き合いの友人は、日を追う毎に少なくなっていき、今では数えられる程度になっていた。 たぶん、1ヶ月経てば、友人は一人もいなくなるだろう。 だってそうだろ? 友人ってのは楽しく過ごすために作るもんだ。 それなのに、こんな何の価値もない俺なんかの友人でいてくれるやつのほうがどうかしてる。 友人が減るのは嫌だ。 でも、どうやったら友人でいられるのかが分からない。 昔は分かったことが今では分からない。 人間は、日々進化していると言う、なら俺はもしかしたら人間じゃないのかもしれない。 そして、こんな無駄なことを考えている間に、友人は一人減り、寿命も1日減った。
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