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シンジ「綾波!良かった!無事だったんだね!逢いたかった‥」
レイ「あなた‥誰?ごめんなさい、私、あなたの事、覚えていないの‥」
シンジ「覚えて‥いない‥って?
え?でも‥」
レイ「多分、私‥あなたの知っている[綾波レイ]とは別の[綾波レイ]‥だと思うわ‥ごめんなさい‥じゃ‥」
出会った頃と同じ、無関心な、感情の全く無い顔と眼差しのレイが、軽く頭を下げて背を向ける‥
シンジは手を差し上げ、何かを言おうとするが言葉が出ない‥
小さくなっていくレイの後ろ姿を見ながら、上げた腕が力無く下がっていった‥
シンジ「同じじゃ無い?別の綾波?
何を言っているのさ?綾波?」
カヲル「彼女は別の綾波レイだよ、碇シンジ君‥」
突然、声をかけられて驚き振り向くシンジ‥
シンジ「君は?綾波の事を何か知っているのか!?
どうなっているんだよ!?綾波は!?
僕も‥僕自身も!何が起きた‥!?」
カヲルが片手を軽く上げた‥光りが輝く‥
シンジ「え、ATフィールド!?君は!?」
カヲル「そう、ATフィールド‥聖なる心の壁‥
初めまして、碇シンジ君‥
僕はカヲル、渚カヲル‥君と同じ、人と使徒との間の子、創り出された運命の子の1人‥」
シンジ「僕と同じ!?使徒と人間の!?
何だよ!それ!?分からないよ、全然、分からない!!」
カヲル「そう?でも、これだけは覚えておいてくれないかなぁ?
この世界で君の味方は‥真の味方で仲間は僕だけさ‥僕、1人だけ‥
僕だけは決して、君の事を裏切らないよ?今も、これからも‥全ての歴史(とき)の中で‥絶対に‥」
復活してから初めて、自分に向けられた穏やかで優しい笑顔と暖かい眼差しに‥シンジの心が揺らいで‥涙が溢れ出て止まらなくなった‥
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