プロローグ

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 「大っ嫌い!もう別れる!!」―――そんな言葉を軽率に口にするべきじゃなかった。  あまりにも口癖のように毎日、口にしていたから……  いつも怒らず、冗談だと笑い飛ばしてくれていたから……  私はいつの間にかその言葉を軽く感じてしまっていたのかも知れない。  いつもなら怒る私にあなたが話しかけてきてくれ、そして仲直りのキスですべてが解決していたのに。  あの日は……あの日に限って違うなんて思ってもみなかった。  ワガママでヤキモチ焼きな私はあなたに甘えすぎ、バチが当たったのかもしれないって今さら思ってしまう。  あなたと付き合えたことが偶然で、そして奇跡だったのに……。  あの日からもう少しで1年になるけど私はまだあなたの事が『好き』です。 .
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