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朝、目覚めるとそこはジャングルだった。
鬱蒼と木々が立ち並び、獣の鳴き声が響く。
「・・・?」
訳もわからずに適当に歩き回る。
あたりの雰囲気は日本に存在する森林とかけ離れていた。
「??」
熱帯に生息するような植物、見たこともない巨大な昆虫。
そして、雄大すぎる川。
全てが私を圧倒していた。
「そうか、ここは・・・アマゾンか」
「グルルルルル・・・」
「!?」
なぜ、こんな場所にいるのか?
そんな推理を止める低いうなり声。
「ホワイトタイガー?」
真っ白なその巨体は私を狙っていた。
ガッ
飛び掛かるホワイトタイガーをかわし、一目散に走る。
「くそ、やられる!」
四足の獣に脆弱な人間の足がかなう訳もなく距離を詰められる。
「はっはっ・・・」
息も途切れ途切れになり勢いを失っていく。
まずい、このままでは・・・
迷う事はなかった。
ザパーン
雄大に構える巨大な川に小さな波紋が広がった。
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