呪いの歌

4/6
前へ
/56ページ
次へ
けれどそこは誰かが居たという形跡もなく、がらんと空虚があるのみ。 「……当たり前、か。」 恐怖心を振り払う様に、声を上げて笑った。 再度前を向き直し、歩みを進める。 カラと鳴る下駄の音が少しだけ恐怖を和らげた気がした。 眼下には戯れる子供達。 空は青く晴れている。 あの子供達は、かごめの歌に隠された真意なんて知らないだろう。  
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

353人が本棚に入れています
本棚に追加