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君の待つ世界に降りた
一人が寂しかったから
君の歩んだ過去を見た
あなたに興味があったから
君が笑う言葉を探した
泣き顔はもう見たくはないから
君の幸せを信じた
それは僕の幸せだから
でも君は振り向かない
僕との記憶は遥か過去へと消えてゆき
あるのは一つ 今の幸せ
見てると君はとても幸せで
いつも笑って楽しそうだった
淡い記憶にすがる僕らと違って
彼女達は未来に飛び込んでいく
いつしか二人の記憶は僕だけの記憶となった
彼女はもう見つからない
過去は忘れたくてもどこまでも付いてきた
振り払う手を記憶が掴み思い出させる
過去が短い人間が羨ましい
『僕も人間だったら』
なんど繰り返しただろう
叶わない思いは
また僕を責める
起きたら夢だったらいいな
一言呟き 彼は虚空へと旅立った
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