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まだ眠りから覚めないブドウ畑が目の前に広がる湖を見下ろし春の訪れを待っている。
さざ波ひとつたてない穏やかな湖面には多くの雪を残した山々の姿がくっきりと映し出されていた。
『ラヴォー地方のブドウ段々畑』
スイスのレマン湖畔にあるブドウ栽培地方で2007年に世界遺産に登録されたところだ。
朝なのか夕方なのか写真ではわからない。
瑞希はその絵ハガキを持ったまま目を閉じ、スイスの田舎町に住んで段々畑の上からこの風景を眺める自分を想像してみた。
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