五分間戦争

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どうすればいいんだ… パニックになりながらも私は咄嗟に男のマシンガンを奪い、出入口向けて構えた。 張りつめた精神状態が続く中、聞き覚えのある音が遠く聞こえた。 電車だ! ついに解放されるんだ…そんな喜びのあまり涙が流れる。 たった五分、しかしとんでもない体験をした五分だった。 戦争はもう嫌だ、もう絶対嫌だ。こんな悪夢はもう二度と起こらないでくれ… 電車の到着を早く願う中、私は自然とそう思っていた。 しかし神はまたしても私に試練を与えた。 目の前には、先程の男と同じような格好をした男達が立っていた。 殺されてたまるか… 次の瞬間には私はもうマシンガンを乱射していた。 一番前にいた男は倒れ、後ろにいる仲間はこちらに向けて発砲を始めた。 左足を引きづりながら移動をして、物陰に身を隠しながらこちらも発砲する。 最後の最後に戦闘が本格化した。電車はそこまで来ているというのに! そこに、何事も無いように電車が到着した。 さっきまでの電車と変わらない一両だけで、乗客はいない。 あれにどうしても乗らないと! 銃弾が飛び交う中、私は駆け出した。ものすごい大声を上げて。 腕に弾が当たる感触があった。バランスを崩したが、痛みはもう感じなかった。 開いた扉に私は飛び込み、床に寝そべった。そして、静かに扉が閉まった。 まだ奴等は車両に弾を撃ち込んでいるが、全く無意味と言わんばかりにゆっくりと進み始めた。 やった、これでやっと帰れる…やっと会える… かつてない大きな安心感に包まれながら、ゆっくりと目を閉じた。
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