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すると中から、入っていいわよ、と声がしました。
中には、召使いが凛と少女を見つめていました。
来ると思ったわ、と小さく溜息をつき、椅子に腰掛けます。
少女はドアの近くで、声を震わせて言いました。
皆を殺したのは、貴女なの、と。
それが、貴女が目を凝らして見た真実ね、と召使いは淡々と述べました。
それを、貴女に聞いてるんじゃない、と少女は涙声で怒鳴りました。
すると、召使いはゆっくりと少女に近付きながら、言いました。
貴女は私が嫌い、生き残ったのは優しいコックと、自己中心的な私、自ずと答えは見えているでしょう、と。
それを聞いた瞬間、少女は叫びながら、ナイフを手に持ち、召使いに飛び掛かりました。
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