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だから、嫌われるんだぞ。
コックの言葉に、召使いは静かに振り返って、言いました。
嫌われて疎まれて、それで世界が終わる訳じゃないわ、と。
それは彼女の口癖。
その言葉にコックは小さく舌打ちをし、顔を歪めて、再び歩きだした、召使いの後を追ったのでした。
そして少女もまた、少し悲しそうな顔で、召使いが自分を追い越していくのを、ただ静かに見るだけでした。
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