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 周りは、どこまでも続く漆黒の闇。  空を見ても、真っ暗な純黒。  足元には、花畑。  花、華、ハナ。  赤、白、青、と千紫万紅。  花畑に、少女が1人たたずむ。  ただ、たたずむ。  辞書のように大きな本を持って。  肌には感じない、風が吹いた。  少女の金に輝く髪がなびいて。  そして、少女は呟くように言った。 『○○○○』  と、そう、言った。  でも、わからなかった。      そう、俺逹にはわからなかったんだ。    
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