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そしてついに先生の顔が…。………ってどっち?「可愛い~。伊藤俊一ちゃんでしょ!や~んいいなぁ架月はこんな可愛い付き人で~。」
ち、チャイナドレス!!マジでか!?ということは僕に抱き着いてる方が井上先生でソファーに座ってるほうが架月先生!「はじめまして伊藤俊一といいます。今日から架月先生の付き人にならしていただきます!」
すると先生が喋り出した。
「一、炊事洗濯。二、決して私のやることに口を出さないこと。三、住み込みでいる事。いい?」え!それって一緒に暮らすってことだよね!?
「どっち?」
「は、はい住み込みで働かせていただきます!」うれしい!まさか人気作家と一つ屋根の下で暮らせるなんて…。先輩に感謝だ。
すると先輩が来て
「契約成立だな。佐々木先生も伊藤ちゃん相手じゃストレスもたまらないだらうし。」
「…本当に大丈夫?」
「もちろん。純粋だからこいつ。」
「そうよカズちゃん。こんな可愛いが相手ならストレスたまらないって。」
「井上先生胸あたってます!!」
こうして僕は晴れて佐々木架月先生の付き人になれた。翌朝から荷物を二階へと運び、炊事洗濯の指示を受けたあと先生とあらためて話しをした。あらためて先生の顔をみると思わず顔が赤くなる。金髪のセミロングで無地のシャツとジーンズ姿で顔は大人っぽい。背は僕とほぼ変わらない170㎝くらいだ。先生はわりと無口。クールだ。果たして先生と上手くコンビネーションをとれるだろうか?先生の邪魔にならないようにコーヒーを運んだり洗濯物を干す。
「先生、原稿上がりましたか??」
「ええ。そこのフロッピーコピーして編集社に送って。」
「はい。」
仕事も順調。こうしてみると同棲しているようだ。…同棲…。僕もしかして先生に惚れた??そういえば最近先生の顔見るだけでドキドキする。やっぱり恋かな??先生気付いてるかな??いやいや気付いてないともさ…。仕事熱心な先生が…。まさか僕みたいな小さい男に…。そういえば先生って彼氏いるのかな??さりげなく聞いてみた。「いやぁ今日は春日和りですねー。」
「…。」
シカトされた。こうなったら堂々と聞こう!
「せ、先生って彼氏いるんですか?」
「…いないけど。それがどうかしたの?」
「いや…ただ先生みたいな綺麗な人にはもう婚約してたりするじゃないですか…。」
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